登山が趣味ならエベレストでしょ

登山が趣味ならエベレストにも登ってみたいですよね。トレッキング開始からの詳細を写真と文章で紹介します。エベレストの写真が見たいだけの方も、エベレスト登山を考えている方も、是非ご覧ください。なお、山の名前等に誤りがある恐れがありますので、正確な情報はガイドブック等をご覧ください。

登山が趣味ならエベレストでしょ

到着?出発?

川沿いの道を歩いていると、やがてタグナ(Dragnag)のロッジに着いた。

無事に到着して、一安心。先に歩いていたヨーロッパ人のカップルとも、ここで再会した。

時計に目をやると午後2時15分だったので、思ったほどの遅れはなかったのだろう。ガイド連れのトレッカーがいなかったことを考えると、彼等はもうひとつ先の村へ向かったと思われる。

途中でナッツを食べたとはいえ、ここでちゃんとした昼食と休憩を取って、くつろいでいた。チョラパス越えは、カラパタールにも匹敵するエベレストトレッキングのハイライトだったので、達成感は一入(ひとしお)だった。

だが、ここで思わぬ発言をオーストラリア人から聞いた。
「ゴーキョまで行こう。」

時間的には午後6時くらいに着けそうなので、不可能ではないのだが、登山の怖さを知っている人だったら、遅い時間に山を歩く危険性は重々知っているはずだ。それに行くなら行くで、もっと早く食事を済ませる必要があったはずだ。

とにかく、危険だということを訴えたが、それでも彼の予定では、今日中にゴーキョまで行く必要があるらしい。

1人で行かせることは危険だし、今日は私が足を引っ張っていたという引け目もあって、彼の都合に合わせて出発することにした。

これが、私の登山経験の中で、最悪の判断となった。

<危険な夕暮れトレッキングはこちら

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ダイヤモンドダストのち雪

大岩を超えたら、後は下るだけだった。困難と言われるチョラパスも、ここまで来れば、問題ない。

午後になり、ちょうどこの辺りで、ダイヤモンドダストも見られた。我が人生で2度目だ。

貴重な体験が1つ加わったと喜んで歩いていたのだが、天気は徐々に崩れ始め、やがて雪に変わってしまった。ゾンラのロッジが閉鎖されるのも、この雪のせいなんだろう。

それでも、なだらかな下り道なので、足取りは軽い。

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目印は巨大な岩

雪原を過ぎると、砂利道を下る。といっても、この辺りはルートなどないに等しい。個々がより歩きやすい道を探し、安全に下っていくだけだ。

人の話に聞いていたが、この谷の辺りは迷いやすいというのは本当だと思った。

目印となる巨大な岩が、一旦下ってから再度登った遥か先に微かに見えるのだが、この情報がなければ、ルートを外れることなく歩くのは困難だろう。

幸い、先に行ったカップルの姿が見えたことも、ルート探しの助けになった。

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クレパスに注意

岩場を登りきったところでも、ちらほらと雪を見かけたが、なだらかな峠の頂上部は一面が雪に覆われていた。真っ白だった。

アイゼンも持っていたが、平坦なので必要ない。ただ、ここほど危険な場所は、エベレストのトレッキングコースにはないだろう。

裂け目が見えたのだ。クレパスだ。

深く積もった雪の上を歩くのは大変なのだが、休憩を取るのもはばかれるほど、心が落ち着かない。

ただただ、先に行った4人の足跡を探すばかり。

私には、彼らが落ちなかった場所なら、軽量の私は大丈夫だろうという確信はあったのだが、体の大きなあのオーストラリア人の青年は、私以上に怖かっただろう。

ここでは先導した私も、後ろを歩く彼がとても気になっていた。

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貧弱な自分

滑りにくい岩場を登るのは楽しい。しかし、体と心臓は悲鳴をあげている。標高は5330mなのでカラパタールよりも低いと軽く見ていたが、私の体は予想以上に弱くなっていた。

それでも、歩き続ければいずれ頂上にたどり着けるのが、登山の良いところ。やがて、岩場を登りきった。

随分時間がかかったので、ちょっと早いがここで食事にした。食べるのはロブチェでもらったナッツだ。写真などに残していないのだが、かなりの量が詰まっていた。カロリーも相当なものだろう。

しかし、そんなナッツをもぺロリと食べ尽くしてしまうのが、相棒のオーストラリア人である。私は彼よりも時間をかけて、ようやく3分の1が食べられた。

今日は、何度となく貧弱な自分を発見した。

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抜かれていく

チョラパスを目前としたクライミング。本来、大好きなはずの岩場も、この時ばかりは楽しめなかった。

体が重い。すぐ息が切れる。

これほど大変なのは、昼食抜きのドクラ以来だった。

そして、後から来たヨーロッパ人のカップルにも抜かれた。女性を見下している訳ではないが、これは本当にショックだった。

今日は、思いっきり相棒の足を引っ張っている。昨日は「彼は休憩が多い」と不満に思ってさえいたので、2重でショックだった。

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クライミングだ

ゾンラのロッジを出て、しばらくはなだらかな道だったが、突然、巨人が岩で積み木をしたような場所に出た。

思わず、ルートを疑った。

ゾンラに泊まった時に会ったガイド連れの人がここから登っていくのを見て、ようやく納得できたくらいだ。

ここからはトレッキング(歩き)というよりも、クライミング(登り)だ。

でも、こんな手を使いながら登っていく岩場のルートは大好きだ。テンションが上がっていく。

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チョラ・パス(Cho La Pass)の地図

いよいよ、10日目。
今回のエベレスト・トレッキングで最も危険で大変なチョラ・パス越えに旅発つ。

地図の等高線を見ても、急な斜面が多いことが分かる。