登山が趣味ならエベレストでしょ

登山が趣味ならエベレストにも登ってみたいですよね。トレッキング開始からの詳細を写真と文章で紹介します。エベレストの写真が見たいだけの方も、エベレスト登山を考えている方も、是非ご覧ください。なお、山の名前等に誤りがある恐れがありますので、正確な情報はガイドブック等をご覧ください。

登山が趣味ならエベレストでしょ

3歩進んで2歩下がる

ジグザグの道を登りきると、ここからは尾根伝いに登っていく。

ここまでたどり着くと、急に視界が広げ、北側の谷も、その向こうの山も、これから向かう先の山道も見える。登山を楽しむには絶好の道だと感じた。いや。正確には、そんな気がしたと言うべきであろうか。

そんなつかの間の喜びに水を差したのはこの道だ。この道のせいだ。その理由とは…

 まず1つ。前にもまして、急な登り道。
 次に、どこまでも続く砂の道。
 さらに、腰掛けられそうな石も皆無。

まるでここだけが砂丘に変わってしまったかのような場所だった。登山全般に言えることだろうが、尾根には回避ルートがない。だから、砂丘になっていようが人が倒れていようが、結局はそこを登るしかない。

砂丘を登ったことがある人なら、きっと分かるだろう。砂丘では、1歩を踏み出しても、必ず同じくらい沈む。場所によっては、さらにずり落ちる。そう。この感覚は「3歩進んで2歩下がる」のあの歌詞に似ている。もっとも、あの歌とは逆に1歩ごとに元気を奪われてしまうのだから、辛いことこの上ない。

唯でさえ砂場は歩きにくいのだが、登っても登っても進まないこの砂丘のせいで、体力は酷く奪われてしまっていたのだが、肝心の休む場所はない。立って休んでいても、ずり落ちないように注意を欠かすことは出来ない。靴の中は、既に砂でパンパンになっているのだが、中の砂を捨てようにも腰掛ける場所はない。このことが、さらに疲労を増していく。

一瞬、「駆け上がったほうが早いのでは」と現実逃避にも近い考えが浮かんだのだが、以前、山道を駆け上がった後の辛さを経験していたので、思いとどまることができた。

5000mの高度と酷い足場のせいで、足と呼吸はずっと悲鳴をあげていたが、それでも冷静に一歩一歩歩いていられたのは、美しい景色があったからかも知れない。

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チュクン・リーへの登山開始

チュクンの村へ到着し、チャイで一息ついたが、すぐにチュクンリーへ登ることにした。何てったって、今日中にディンボチェまで帰る強行日程だ。(皆さんはこの日程を真似しないように!)

チュクンリーへの登山道は、山の斜面をジグザグに登るところから始まる。

この道が結構急だった。道幅も狭く、景色も良くない。誰もいないし、ここからは家もなくなる。そう。まるで、非常用階段を登っているような感覚だ。

ただ、こんな場所にも牛糞であふれている。

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チュクンへの道

チュクンへの道に困難はない。

右手にゴツゴツとした岩が広がり、そのさらに右を氷河が溶けて出来た川が流れている。

ここまでで、一番川の近くを歩くトレッキングコースだ。

山道はなだらかなままで、すれ違うトレッカーもシェルパもいないのだが、迷うことはないだろう。

登山が趣味ならエベレストでしょ

まるで廃墟の村

「まるで廃墟の村」

こう言い切っては失礼だが、意外に広いディンボチェの村も、トレッカーがいなくなり、幾つものロッジが閉鎖され、多くのシェルパが出稼ぎに行ってしまっては廃墟のように見えてくる。

もともとカラパタールとゴーキョが人気スポットなのは知っていたが、ここまでチュクン・リーに人気がないとは知らなかった。

チュクンの村も、冬季は閉鎖されているのではないだろうか。心配になってきた。

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チュクン・リー山(5550m)へ

今日、いよいよチュクン・リー山(Chhukhung Ri)へ向かう。

チュクン・リー山(地図の右中央)の標高は5550m、ここディンボチェ(黄色いPHERICHEの文字の右)の標高は4410m、普通に考えれば無茶な計画である。



昨夜も、高度順応を早めるためにダイアモックス(Diamox)を半錠飲んだのだが、この程度で心配がなくなる訳もない。

ただ本心では、高度順応のために目的もない1日を過ごすのが退屈なだけであり、途中のチュクン村まで行くだけでもいいと思っている。

自慢じゃないが、退き帰すのが許せないほどの『ど根性』は持ち合わせていない。